Oxford MBA 日本語サイト

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2.講義・プロジェクト・授業評価

■講義

A)必修科目:1学期目に6つ、2学期目に2つの合計8科目。

1. Decision and Data Analytics:
意思決定に関する基礎的な統計の科目。
-Random Variables and Probability Distributions(ランダム変数と確率分布、ポートフォリオ)
-Optimisation(オプティマイゼーション、Excel Solver)
-Statistical Sampling(統計サンプル、仮説検証、T検定)
-Simple Regression(単回帰、リグレッション)
-Multiple Regression and Time Series Analysis(重回帰と時系列分析、ダービンワトソン検定)
-Risk Analysis(リスク分析、モンテカルロ・シミュレーション、シナリオ分析)
-Decision Analysis(意思決定分析、Expected Value Criterion)
-Discrete Event Simulation(分離事象シミュレーション、@Risk)

とにかく実践を多くやらせるもので、グループレポート3つはケーススタディー、全てエクセルでの作業が必須です。モンテカルロシミュレーションやシナリオ分析、ポートフォリオのソルバー等、エクセルってこんなことも出来るんだ!と感心します。あとは、なんといっても先生がとても表現豊かで舞台で演じているアクターのようで、ときどき生徒が笑い始めるなど、アットホームな授業でした。
最後のクラスでは、先生の“演技”に対してスタンディングオベーションが起きました。このような科目でさえ面白く理解させるのは、大学時代の必修科目とは全く異なります。授業でも会議でも、生徒や聞いている人を惹きつけるウイットは大事だなと、授業内容以外で学ぶことも多いものでした。

2. Marketing:
全授業がケーススタディーでその内容は広範囲。根底にあるのは“create value for customers”。当然といえば当然だけど、医療品業界や電化量販、通信、テクノロジー業界などのマーケティングケースに当てはめて考える機会は貴重でした。

3. Finance:
オックスフォードMBAのファイナンスはとてもインテンシブです。
1学期で“コーポレートファイナンス”を全てカバーします。

-Capital Budgeting(資本投資決定、NPV、タックスシールド、IRR)
-Risk and Return; Portfolio Theory(ポートフォリオ理論、Fama&French)
-Pricing risk and the Cost of Capital(資本コスト、WACC)
-Debt Financing(デットファイナンス、ボンド、デュレーション)
-Capital Structure(資本構成、MM理論、M&A)
-Equity Finance(エクイティーファイナンス、利益還元政策、社債)

授業と最終試験に追加で、ケーススタディーを読んでのグループレポート1つ(配当還元による株価変動とEnterprise Valueおよび各ステークホルダーの意思決定について)。

4. Financial Reporting:
この科目がやはり過去の今まで受けた人生の授業のなかでピカイチに鋭く深くなんといってもパッションがありました。ファイナンシャルリポーティングなんて会計の授業で感動とは程遠い世界だと思っていたのに、ここまで持ってくる先生は本当に素晴らしいと思います。
単なる会計の講義ではありません。

クリティカルにものをみること、そのクリティカルさの基準は一つの国や地域のものではなく世界基準でないと意味をなさないこと、その判断の影響力を鑑みて真剣に本質を考えること、自分が絶対だと思うこと無かれ・異なる捉え方を容認できるgenerousさを持つこと。
多くのMBA卒業生が世界にはいるけど、会計の背後にあるものを深く考えないとエンロンのようなことを平気でしてしまう“creativity”だけを身につけてしまうということ。

オックスフォードMBAで長年教鞭を取っていらっしゃる日本人先生による会計の授業は、どこの研修でも感じることができなかったaccountINGのフィロソフィーを毎週繰り広げてくれます。

2回の授業でdeferred taxやgoodwill、3回目でmarket valueの深い議論が出来るまでに仕立て上げるのはさすがです。そして、何事も簡単に受け止めるな、一度自分で租借して判断して、自分の結論を”、という一貫した態度には、もうクラクラです。恐れ入りました。

先週の講義は鳥肌が立ちました。会計で鳥肌が立つなんて自分でも不思議ですが(笑)、やはりクラスの最後に拍手が起きます。

5. Managerial Economics:
ミクロ経済を中心にオークション理論やゲーム理論へ展開。航空業界などのケーススタディーを取り上げながら全体をカバー。

6. Strategy:
これも全授業ケーススタディー。シルクドゥソレイユ、デビアス(ダイヤモンド)、TESCOなど。豊富な論文や最新のフレームワークを思う存分紹介するにとどまらず、戦略が与える影響を考え、戦略が重視すべき現場を考え、戦略が他の要素(ファイナンス、組織)とどう連携すべきかを考えるクラスでした。HONDAやTOYOYA等、日本企業も多く登場でした。

7. Developing Effective Managers:

8. Operations Management:


B)選択科目:2学期目に3つ、3学期目に6つ、夏期オプションとして2つの合計最大11科目選択可能。
(ここでは過去に学生が取得したものに対してのみ説明が加えられています)


1. Finance II

2. Macro Economics

3. Managing Innovation in the Bioeconomy

4. Customer Insights - Catherine Dolan

5. Strategy II: Technology and Innovation Strategy

6. Global Strategy

7. Financial Management

8. Business History

9. Business in China

10. Capital Raising Techniques

11. CSR & Ethical Marketing

12. Cooperative Strategy

13. Corporate Valuation

14. Derivatives

15. Design Leadership

16. Environment, Organizations and Sustainability

17. Financial Risk Management

18. International Financial Management

19. Leading Strategic Change

20. Managing Complexity

21. Managing the High-Growth Company

22. Managing the Project Portfolio

23. Marketing Innovation

24. Mergers, Acquisitions and Restructuring

25. Private Equity

26. Retailing

27. Real Estate

28. Social Entrepreneurship 1

29. Social Entrepreneurship 2

30. Social Entrepreneurship 3

31. Taxation & Business Strategy

32. Theory and Practice of Negotiation

33. Trading and Market Microstructure

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■プロジェクト
オックスフォードMBAでは2つの大きなプロジェクトがプログラムに組み込まれております。このほかにも学生は課外活動としてプロジェクトを自発的に行っており、社会に戻る前にMBA経験をアプライする良い機会ともなっています。

A)アントレプロジェクト(EP):
学生は5名1チームでプロジェクトをスタートさせます。本プロジェクトのゴールは現実的なビジネスプラン作成となっており、スケジュール管理からグループ編成まで全て学生に委ねられます。2学期目に行われるEPでは、戦略、マーケティング、ファイナンス、組織編成までビジネスに関わるであろう項目を網羅したプランが必須となります。複数のチームはEPで作成したプランをもとにファンドレイズに成功し実際のビジネスへ発展させるケースもあります。

B)ストラテジック・コンサルティング・プロジェクト(SCP):
様々なクライアント(企業・NGO)からの依頼に3-4名のチームで取り組む2ヶ月間のコンサルティングプロジェクトです。4月にプロジェクトのリストがビジネススクールから発表され、それに対してCV、および計画書を添えて申し込みます。先方からの書類選考、インタビューを経て、実際にその企業の課題に取り組むチームが決定します。また、プロジェクトはビジネススクールから提供されるものの他に、学生自身が企業・団体から取って来ることも可能です。その場合、事前にクライアントと合意の上で計画書を提出し、教授らの審査を経て正式なオクスフォードMBAのプロジェクトとして認めてもらう手続きを踏みます。

スケジュール:
4月:プロジェクトの発表
5月:チーム編成&申し込み
6月:選考&決定

求められる事・評価:
SCPのチームは、クライアントともにプロジェクトゴールの設定・合意のうえでプロジェクトを開始し、最終的にクライアントに対してプレゼン、そして大学に15,000字のレポートを提出する必要があります。クライアントからビジネス視点での評価、そして大学からのアカデミックな視点から評価されます。

具体的なプロジェクト例:

地域、業界ともに多様なプロジェクトが実施されます。

例:
・ケニアNGOの野生生物保護計画のパイロット実施と評価
・モーリシャス政府国家戦略の分析と評価
・米国NPO コペルニクの新規ビジネス立ち上げ(バリ島)


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実施例:TABLE FOR TWOの英国立ち上げ

MBA2012の有志3人は、日本発で米国でも展開しているNPO法人、TABLE FOR TWO (http://www.tablefor2.org/) の英国参入計画の策定と実行を行ないました。きっかけは、春休みにJapan Trek(日本へのスタディツアー)を実施した際、オックスフォードMBAの学生約20名でTABLE FOR TWOの小暮さんを訪ねた事に端を発します。

その際に、以前より何度かTFTの英国での立ち上げを試みたものの軌道に乗っていない旨を伺い、英国で立ち上げる際の課題、および解決策の議論を実施し、有志メンバーが英国にて展開計画を実行して行く事を決めました。

プロジェクトの目的:
TABLE FOR TWOの英国展開の妥当性の評価、およびその実施計画の策定をプロジェクトの目的としました。ただしデータ等に基づいた市場調査にとどまらず、実際の立ち上げ実現をサポートする事がプロジェクトのミッションです。

チーム構成:
SCPのチームは、日本人2人、イギリス人1人の3人で組みました。3人ともJapan Trekの際にTABLE FOR TWOの代表小暮さんと直接議論しその英国展開を進める事を約束した事に加え、現地化を見据えてイギリス人を主要メンバーに加える事にもこだわりました。

活動内容:
活動内容は、i) 英国におけるチャリティ/CSRの市場調査、ii)企業訪問によるTABLE FOR TWO導入の提案交渉・フィードバック、そしてiii)インフラの整備を主に実施しました。

i)では、英国のチャリティ市場は2008年の金融危機以降も拡大を続けており、肥満やアフリカの子供の支援は英国でも関心の高い(支援額の大きい)分野の一つである事から、TABLE FOR TWOを受入れる土壌がある事を示し、
ii)では英国企業のCSR担当者と議論し、鍵となるステークホルダーにCSRパートナー決定要因を直接伺い、TABLE FOR TWOがどうすれば現地企業に受入れられるのか、多くの示唆をいただきました。
それを踏まえ、TABLE FOR TWOの導入を現在進めているところです。

加えて、iii)では英国で法人格を登録する事、ウェブサイトの立ち上げ、および継続的にTABLE FOR TWO UKを引っ張って行くチームのリクルーティングを行ないました。幸い、現地法律事務所がプロボノで顧問を引き受けてくださることとなり、法人格、商標等の手続きに加え、TABLE FOR TWO導入にかかる契約等を英国の実情に合わせて改良して行く体制が整いました。ウェブサイトは、TFT 本部全体の改訂に伴い、全体のウェブサイト作成チームと合流して準備を進めています。そして、肝心のチームも、キックオフイベントをロンドンで開催し、オックスフォード、ロンドンを中心にMBA・チャリティ・企業から人が集まり、SCP終了後も活動を拡げています。

総括:
以上、SCPは"コンサルティングプロジェクト"とありますが、リサーチにとどまらず、どのプロジェクトも企業・団体の中に入って、新規ビジネス・プロジェクトの立ち上げと実行を行ないます。興味ある分野、企業等で経験を積む事が出来る貴重な機会であり、そしてオックスフォードの仲間と最後のタームに思いっきりビジネス立ち上げに奮闘出来た、MBAでの最も大事な経験・実績と思い出の一つとなりました。

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■授業評価
評価は、個人レポート、グループレポート、試験の3方法が取られます。講義担当教官によりこの3手法の組み合わせは異なり、100%を試験とする科目もあれば、30%・40%・30%と分配する科目もあります。グループレポートはグループ員全員が同じ評価となり、個々人の貢献度合いは勘案されません。
尚、オックスフォード特有の形態として、試験を受ける際はsubfuscと呼ばれる服装を着用します。また、試験会場にはボールペンと辞書(紙媒体で和英、英和のみ可能)以外の持込は厳禁されます。

この他にも、ビジネススクール主催セミナー、カレッジ主催のセミナー、さらにオックスフォード大学全体でのセミナー等、数多くの機会があります。

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  1. 2009/08/18(火) 08:51:50|
  2. 未分類